ノバリス

	ノバリスは全身に適応可能なＩＭＲＴの一種

さらに，その放射線ビームの強さを照射位置によって変化させることが可能なため，放射線に弱い，視神経，脊髄，腸管などの正常組織に与えるダメージを最小限に抑えるられるようになりました。 また，治療時の患者の位置をX透視装置と赤外線監視カメラを使用し，コンピュータ処理により，正確に病巣位置を特定できます。
		ノバリス

	ノバリス改良型ノバリスTXも登場

このノバリスを改良し，精度を向上させ，より広い照射を可能にしたノバリスＴＸも登場しています。

このノバリスＴＸはブレインラボ社と米国のメディカルシステムズ社の提携により，共同開発されたものです。

ノバリスＴＸはノバリスと比較して，大幅に照射範囲が拡大しました。

放射線ビームを腫瘍の形状に合わせて変形照射するための照射口のマイクロマルチリーフを大きくするという改良がされています。 それにより，旧型では10x10cmだった照射範囲が22x40cmまで拡大し，より大きながんの治療ができるようになりました。適応部位も拡大されています。 また，従来のエックス線画像と赤外線だけでなく，CT画像を撮影し処理することで，より精確な位置決定が可能となりました。		ノバリスTX

その結果，コンピューター計画時との誤差はわずか0.1mmであり，ロボット寝台が自動的に補正し精密な治療を実現します。

さらに，呼吸運動にあわせたビームを照射を可能にするする呼吸同調システムも装備しています。　

ノバリスによる放射線治療の効果は手術と同等かそれ以上と言われています。

国内では広島平和クリニックで初めて導入され，その後，熊本放射線外科，岐阜大学医学病院，松下記念病院，聖隷三方原病院で導入，その後も全国に普及しはじめています。

日本で初めて導入した広島平和クリニックでは，これまで６０名のがん患者が治療を受け，２５名からがんが消失しています。

特に，この６０名の多くが他の施設から完治は困難と診断されていることを考慮すると，このノバリスTXの性能の高さがわかります。