放射線治療が効きやすいがんと効きにくいがん

     放射線感受性の高いがんと低いがん

   
                                       
                                      放射線感受性とは
 
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放射線治療計画に影響する感受性

 
 
   
放射線のがん細胞に対する効果の程度のことを放射線感受性とよんでいます。

この感受性はいくつかの要素から成り立っており,がんの種類によっても感受性は大きく異なります。

したがって感受性が低いがん種ほど,より大きな線量を照射する治療計画を立てる必要があります。

また,がん細胞の細胞分裂の周期,細胞内の酸素濃度,細胞の分化度,放射線の種類によっても,放射線の感受性は異なります。



   
細胞分裂周期
   
がん細胞でも正常細胞でも共に分裂期とそうでない時期を繰り返しています。
放射線はこの細胞分裂期に最も効果があり,分裂をおこなっていない時期は効果がありません。

    細胞分裂周期と放射線感受性
         
S期(DNA合成期)
抵抗性
  G期(S期とM期の間)
高感受性
                
G期(M期とS期の間)
前期高感性・後期抵抗性
 ← M期(細胞分裂期)
高感受性
     

最近になってようやくその存在が明らかとなりつつあるがん幹細胞はこの細胞分裂期の停止期間が長く,放射線治療や抗がん剤治療に効果がみられないことが判明しており,このがん幹細胞をいかに死滅させるかという研究も進んでいます。

 放射線感受性による組織の分類
 細胞分裂頻度 組織  放射線感受性 
 A群 高い リンパ組織,骨髄,睾丸精上皮,卵胞上皮,腸上皮   最も高い 
 B群 かなり高い  咽頭口腔上皮,皮膚表皮,毛囊上皮,皮脂線上皮,膀胱上皮,食道上皮,水晶体上皮,胃腺上皮,尿管上皮   高度 
 C群 中等度 結合織,小脈管組織,成長している軟骨,骨組織    中等度 
 D群 低い 成熟した軟骨,骨組織,粘液漿液上皮,汗腺上皮,鼻咽頭上皮,肺上皮,腎上皮,肝上皮,膵臓上皮,下垂体上皮,甲状腺上皮,副腎上皮    かなり低い
 E群 細胞分裂
    をみない
 
神経組織,筋肉組織    低い

   
細胞の分化度
   
細胞は幹細胞から,細胞分裂をおこない,それぞれの組織に適合した固有の形態を持つ細胞へと変化・成熟していきます。

この変化し成熟度を分化度といい,この分化度の低い細胞ほど,細胞分裂が激しく,悪性度も高いといわれています。

照射による効果は細胞分裂期が大きいため,この分化度の低いがん細胞ほど効果が高いといえます。


      
   
細胞内酸素濃度
   
エックス線やガンマ線の照射では,細胞内の酸素濃度によって効果がかなり変わります。

これは,酸素濃度が高いほど,細胞を障害する活性酸素などのラジカルを発生させることができるからです。

低酸素の細胞は十分な酸素量のある細胞に比較して,感受性が低いため,線量も高める必要があります。

貧血の患者の場合も細胞内の酸素量が不足し,感受性が低いといわれます。



   
放射線の種類
   
放射線は細胞内を通過する際に,物質の電子をはじき飛ばすという電離作用を引き起こします。

細胞内を通過する際に,放出するエネルギー量を線エネルギー付与(LET)と言います。

このLETの値は放射線の種類によっても異なり,一般的に照射線療が同じ場合でも,このLETが高いほど,効果も大きいということになります。

たとえば,重粒子線や中性子線は高LETであり,エックス線,ガンマ線,陽子線,電子線は低LET放射線です。


   
 
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放射線治療が効きやすいがんと効きにくいがんの種類

 
 
   
がんには,放射線感受性が高い,すなわち効きやすいがんと,そうでないがんがあります。

先にも説明したように,放射線治療は細胞分裂期に照射することで効果をあげることができ,細胞分裂の盛んながん種は感受性が高いといえます。

ちなみに,骨髄から発生する白血病や悪性リンパ腫,また精巣がんなどは細胞分裂が活発で感受性が高いがんです。

  がんの種類  照射線量   
白血病  12~15Gy 
精巣がん(精巣上皮腫)  20~30Gy 
悪性リンパ腫  30~40Gy 
皮膚がん(基底細胞がん・有棘細胞がん)  40~50Gy 
肺がん(小細胞肺がん)  44~55Gy 
食道がん  50~60Gy 
乳がん  55~70Gy 
膀胱がん  60~70Gy 
咽頭がん  60~70Gy 
子宮頸がん  70~80Gy 
前立腺がん(外部照射)  70~80Gy 

放射線感受性は上記の表のように,がんの種類によって,大きな差があります。

注意したいのは,感受性が低いからといって,治療効果も低いということではなく,より多くの線量を照射すれば効果は得られます。

ただし,たとえば前立腺がんのように,感受性が低いがんは,IMRTのような,より集中度の高い放射線治療をおこなわないと,直腸など付近の臓器にダメージを与えることから,線量を増やすことが困難となります。

   
 
 
 
  
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