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胃・十二指腸炎(胃の痛み・吐き気・不快感)
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放射線治療で,放射線が胃や十二指腸に照射された場合には粘膜が炎症を起こし,不快感や吐き気,胃の痛みなどを感じることがあります。
初期の症状が軽いうちは胃の不快感程度ですみますが,症状が進行すると,上腹部の痛みや吐き気・嘔吐などが起こり,食欲も低下します。
この症状は急性の症状であり,治療終了後1〜2週間程度で症状も解消していきますが,化学療法を併用した場合,症状も強く,長期化することもあります。
また,照射量が多かったりすると,晩発性の副作用として,治療終了後,半年以上経過してから,消化管に潰瘍が発生し,消化管出血が起こる場合もあります。
対策としては,胃に負担をかけず,粘膜を刺激しないよう,刺激が強い食べものや消化の悪いもの,熱いもの,脂肪分の多い食べ物は控えましょう。
アルコールや喫煙も粘膜を刺激しますので控えましょう。
吐き気などがあるときは,一度に無理をして食べず,少量にして回数を増やすなど工夫しましょう。
治療法としては,胃の粘膜保護剤や制吐剤,抗潰瘍薬などが処方されます。
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肝機能低下(倦怠感・黄疸) |
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放射線治療で,肝臓に広範囲で放射線が照射した場合,肝臓の機能が低下する場合があります。
多くの場合,肝機能検査で変化がでる程度で,自覚症状はありません。
しかし,肝臓のダメージが大きい場合,全身倦怠感や黄疸,吐き気,食欲不振などがみられるようになります。
十分な安静が大切で,肝臓に負担のかかるアルコール摂取は控えましょう。
また,まれではありますが,晩発性障害として,肝臓の萎縮や肝硬変が進むこともあります。
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腎機能低下(尿量減少・むくみ・高血圧)
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腎臓は放射線に弱く,放射線照射により腎臓の機能が低下する腎機能障害を発症する場合があります。
腎不全の症状としては,尿の量が減ったり,からだがむくんだり,高血圧になったり,などの症状がみられます。
ただし,腎臓の機能が30%以下にになるまで,不調や症状が見られることはほとんどなく,放置されがちですので,定期的な検診が必要です。
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